問題は他にもある。青木氏と谷原選手会長がJGTOの執行体制について半年以上に渡って交渉し、まとめた合意書を谷原選手会長が破棄したとの青木氏側の主張だ。
これについては、青木氏が「選手会理事の皆さんへ」として送ったメールに詳しく書かれている。
それによると、合意内容は、
(1) 三木氏と上田昌孝理事の辞任
(2) 来年4月以降の会長と名誉会長について
(3) 三木氏と上田氏がJGTO理事に復活しないこと
の3項目。
(1)と(3)については、青木氏に批判的な三木氏と、青木氏に近いとされる専務理事の上田氏の双方が辞任し、その後もお互い復活しないということだ。
(2)については、来年、会長任期が満了となる青木氏が退任後に名誉会長に就任し、次期会長に大和証券グループ本社名誉顧問の鈴木茂晴氏を選任するというものだった。
この3点について合意書に残すことを提案したところ、谷原選手会長は同意し、「合意書にサインします」と青木氏側に連絡してきたという。
しかしその後、谷原選手会長は選手会で反対の意見が出たとして、合意書については代理人と交渉してほしいと述べたといい、
「合意を一方的に破棄し、半年以上にわたる交渉を否定するもので、JGTOとの信頼関係を破壊するものです」
と青木氏はメールで批判している。
こうした青木氏の主張を、谷原選手会長はどう受け止めたのだろうか。
そこで、中東でツアーに参加しているという、谷原選手会長を直撃した。
――JGTOで「お家騒動」のようなことになっていますが?
「このようなことでファンの皆様にご心配をおかけすることになり、申し訳ないという思いです」
――「定款変更」と「合意書」が原因になっているようですが。
「まず定款変更ですが、執行部から突然、変更案が示されました。社員を3人に限定するということは、スポンサーの力が強くなり、JGTOとGTPAの会長が組めば、選手会長が反対しても執行部の意見が通ってしまう。選手側の思いは無視されかねず、言いたいことが言えなくなる。そういう声が選手側から上がったのです」