「昼間のうちに、心拍数100を超えるくらいの軽めの運動を15分ほどして体内温度を上げ、就寝時間までにゆっくり体を冷やしていくのが理想的です」(田中さん)
もし昼間に運動できない場合は、軽めの運動をするか、40度くらいのぬるいお風呂につかるなどしておく程度がいいそうだ。
実際に15分間ゆっくり走ってみると、自分の場合はこの季節でもうっすら汗をかくくらい体がぽかぽか。15分はけっこうきついけど、深睡眠は健康だけでなく、美容にも効果あり。減量とダブルのご褒美を狙って、ここは走ります。
また質の高い睡眠のために「やめる」ことも二つ。
「必ずといっていいほど睡眠の質が良くなるのは、カフェインの制限です。寝る前にコーヒーを飲んでも眠れるという人がいますが、実は思い込みで、眠っていてもその質が悪いことがある。個人差はありますが、私は午後3時以降、カフェインを取らないようにしています」(同)
また就寝前にスマホを見ると、眠れなくなるという話は有名だが、実際に睡眠を邪魔するのは、画面から出るブルーライト。これが睡眠を司るホルモン「メラトニン」を減らし、眠りを浅くすると言われる。
ブルーライトは稲妻の光に似ているため、人の心をざわつかせるという説も。とにかく夜はスマホの設定やアプリで、ブルーライトをカットしたナイトモードに変えるだけで、睡眠が改善されることも多いそうだ。ちなみにiPhoneなどは、時間によって、自動でナイトモードに切り替える機能がある。
そして最後は、スポーツ選手のルーティンのように、毎晩寝る前に同じことをして、「寝る時間が来たことを体に知らせる儀式も必要」とのこと。
「音楽を聴いてもいい。犬をなでるのでもいいでしょう。間に何も挟まず、これをやったら眠るという決まりを作るんです」(同)
考えてみたら自分の場合は、10代のときから何十年も続けている寝る前の儀式があった。友人からもらったイルカのぬいぐるみを枕元に置いて、タッチしてから眠るのだ。