これまで千葉といえば、「J2降格後に一度もJ1復帰を果たせていないオリジナル10」だったが、このまま低迷が続けば非常に危険。J1からJ3まで転落したことのあるクラブには、大分、松本山雅があるが、千葉の場合は「初めてJ3に降格したオリジナル10」という汚名を着せられることになる。田口泰士、呉屋大翔、鈴木大輔、新井一耀といった実績組に、2021年にリーグ戦14得点を挙げた見木友哉、若手にも期待の19歳SB西久保駿介、さらに20歳のFWブワニカ啓太と戦力は揃う。今季からチームを指揮する小林慶行監督は、東京V戦後に「勝つことがすべてだったので、そういう意味ではとても大きなゲームになりました」と話した。その言葉通り、勝利こそが最良の薬として、「オリジナル10」のプライドを見せられるか。

 一部のファンが「順位表を逆にしても違和感ない」と言うほど“予想外”の展開となっているJ2序盤戦。過去には本命チームが前評判通りに開幕から独走するシーズンも多かったが、今季は違う。今後、好スタートを切ったチームの息切れ、地力のあるチームの追い上げが予想され、頭に「超」と「大」が付くほどの混戦になる予感もタップリ。今季のJ2は、例年にも増して「何が起こるかわからない」シーズンになりそうだ。(文・三和直樹)