その他にも、在日韓国人4世として日本で生まれ育った李忠成は、2007年に日本に帰化し、2008年の北京五輪、2011年のアジア杯で活躍。2018年のロシアW杯では、ドイツ人の母親を持つ酒井高徳が出場。さらに今年3月の第2次森保ジャパンでは、ガーナ人の父を持つバングーナガンデ佳史扶がA代表デビューを果たした。

 数年前から世代別代表ではハーフ選手が当たり前のように名を連ねており、その数は年々増加傾向。この流れは日本に限ったことではなく、移民政策を推し進め、二重国籍が認められている欧州各国では、他国にルーツを持つ選手の“争奪戦”が常態化している。その中には日系人も少なからず含まれており、日本サッカー協会も彼らと早くからコンタクトを取るなど「選手確保」への意識を高めている最中だ。選手の多様性は必ずチーム力アップに繋がる。今後も海外リーグでの日系人プレイヤーの活躍を期待するとともに、彼らの日本代表入りを大いに期待したい。(文・三和直樹)