


「毛布や枕、紙コップまでマリメッコで、テンションがあがる」「オシャレすぎるぞ、フィンエアー!」
──今、SNSでマリメッコを検索すると、こんな投稿が目につく。
マリメッコの図案のなかでも、特に人気がある「ウニッコ」がフィンエアーの企業カラーである紺色のバージョンで、機内のテキスタイルやテーブルウェアなど、さまざまなアメニティーになっているのだ。
この「Marimekko for Finnairコレクション」がスタートしたのは2012年。13年からは日本へも、青いウニッコをペイントした特別塗装機が就航し、巨大な花々が空を飛んでいる。
もともと、プリント・ファブリックとしてスタートしたマリメッコのデザインには、大きな図柄のものが多い。とはいえ、飛行機の機体にまでウニッコが描かれるとは。ファンならずとも、目を引かれるに違いない。
かつて考えられた図案を、時代にあわせて新しいプロダクトに使うことは、デザインを財産と考えるマリメッコが、大切にしてきた方針でもある。
●デザインという哲学
個性あふれる多くのデザイナーを抱えてきたマリメッコには、数え切れないデザインが蓄積されてきた。とりわけ1950~60年代に生み出されたクラシックな図案は、21世紀に入ってから、幅広い製品に使われてきた(今回、使われているウニッコも、64年の作品だ)。