「嫌婚派」はどんな人たちなのだろう。アエラと水無田さんの共同調査を詳しく見ていこう。「結婚するつもりがない」つまり「嫌婚派」に理由を聞くと、「結婚生活よりも趣味を優先したい」が34%とトップ。続いて「現在の結婚制度が自分に合わない」「仕事を優先したい」などが続き、「結婚資金が足りない」は10%だった。経済的なことが主な理由ではない。
「結婚するつもりがある」と答えた人を「好婚派」と定義すると、現在付き合っている相手がいるのは、好婚派39%、嫌婚派15%。嫌婚男性のうち3割は、交際経験がまったくなかった。
付き合っている人がいないから結婚が現実的にならないのか。結婚するつもりがないから恋愛しようとしないのか。「つねに恋人がほしい」という人の割合も嫌婚派は少なく、6割は「理想の相手なら付き合いたい」と答えている。「恋愛したくない」という人も3割近くおり、その理由を聞くと、嫌婚派は、仕事や趣味に忙しく恋愛にかける時間や余裕がないというよりも、「恋愛がわずらわしい」と答える人が多く、男性52%、女性71%に上った。水無田さんはこう分析する。
「恋愛がわずらわしいというのは、恋愛や結婚のハードルを高く設定しすぎて、選り好みが強くなり、よほど理想的な相手でない限りは挑戦しようとしないから。草食系なのではなく『美食系』。女性は白馬の王子様をいつまでも待ち続けているし、男性のほうも理想の白雪姫が起きてくるのをただ待っているのです」
※AERA 2015年6月22日号より抜粋