働きながらどう「防衛」するのか?(撮影/写真部・加藤夏子)
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働きながらどう「防衛」するのか?(撮影/写真部・加藤夏子)
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 9月、神戸市で小学1年生の女児が連れ去られ、殺害される事件があった。7月には都内で、小学3年生の女児が男から渡された「あめ」を口にして昏倒した事件もあった。不安を抱える母親は多いが、仕事などから十分な対策をとれないことも多い。そんな中、互いに協力することで対策を講じる母親たちもいる。

 防犯には「子ども1人だけ」の時間をつくらないことがカギだ。そのために協力し合えるのは、同じ年代の子どもを育てる母親同士だ。

 フリーランスの女性(41)は、夕方から仕事が入る時などは、専業主婦のママ友に小学2年の息子を有料で預けている。

「今日、アルバイトしない?」

 金額は区のファミリーサポートセンターを利用した場合と同額で、1時間あたり800~900円。食事を出してもらう場合は、相談のうえ別料金を払う。“仕事”として依頼するので、迎えに行くときも手土産はなし。ムダな気遣いがいらず、息子は友達と遊びながら母親を待つことができる。

「ママ友は下に小さい子どもがいて仕事に出られない。ちょうどいいお小遣い稼ぎになると喜んでくれます」

 娘の小学校入学を機にパートを始めた女性(47)は、同じマンションに住むママ友3人と、シフトを組んで子どもを預け合っている。3人とも、子どもの入学後に勤め先が決まったため、学童に預けることができず、放課後の居場所探しという共通の悩みを抱えていた。

 翌月の出勤日がわかったら、お互い調整して、いつ誰が子どもたちを預かるかを決める。合言葉は「お互い様」「半分うちの子」。すでに2年間、助け合って乗り切ってきた。

AERA 2014年10月13日号より抜粋