野心を最も実現した女性は誰か──。最近、女性の「野心」が注目を浴びている。そこで転職支援を行うビズリーチと、女性向けコミュニティサイトを運営するイー・ウーマンの協力のもと、2020人を対象に「野心的な女性は誰か」というアンケート調査を実施。1位に輝いたのは、政治家や評論家らを抑え、あの歌手だった。

1位 松田聖子(歌手・女優)355票
2位 勝間和代(経済評論家)344票
3位 南場智子(ディー・エヌ・エー取締役)202票
4位 田中眞紀子(元外相)201票
5位 林文子(横浜市長)188票

 ランキング上位を見ると、どこか共通項がある。逆風をはねのけ実績を出し、例えば国会のような超男社会でポジションをつかむなど「仕事」で結果を出している。加えて、結婚や出産、恋愛など「プライベート」でも自分の思いをかなえている女性が多い。

「女性が『働く』ことを単体でやり続けることの壁はなくなってきている。ただ、社長や取締役など『上』のポジションを目指そうとすると、非常に分厚いガラスの天井がある。子育てとの両立など『横』に広げるのも、まだまだ苦難がある。それらの壁を破って、ただ働くだけでなく、上や横に付加価値を持って成功を収めている女性たちがランクインしているように見えます」

 と分析するのは、調査に協力してくれたイー・ウーマン社長の佐々木かをりさんだ。ランキング上位者は実績だけでなくイメージも多様。いずれも強さを秘めているが、どこかカワイイ、どこかユニーク、どこか憎めないなど、自分の中にダイバーシティーを持っている人たちとも言えそうだ。

 その筆頭が松田聖子。歌手としてトップを走り続けながら、3度の結婚、出産、さらに年齢を超えた美しさを保ち続けている。選ばれた理由にも、「我が道を貫き、多方面にやりたいことをかなえている人」との評が多かった。

 2位の勝間和代が選ばれた理由には、「キャリアや生き方を含め、自分自身を商品化する戦略がすごい」という声が多数。3位の南場智子には、「巨大企業を育てた日本人女性第一人者」など、女性がトップに立ち事業を拡大させたことに対する評価の声が多かった。

AERA  2013年8月12-19日号