今年の合否の分かれ目はどこにあったか。駿台予備学校の分析によると英語や数学、世界史などで難化していたという。また、現代文では教育格差、英語で高齢者と街づくりなど、現代社会の課題を題材にした問題が出された。

 駿台教育研究所進学情報事業部の石原賢一部長はこう見る。

「難化したのは、来年から始まる共通テストを意識して、それとは対照的な問題が作成されたからではないでしょうか。共通テストでは実用的な知識の応用が重視されるとみられています。対して、今年の2次試験では学問的な探究力が問われていたと思います。社会の背後にある問題を考える力や、知識を深く理解し、応用する力をしっかりと磨いてきた受験生は合格できたのではないでしょうか」

 今年の合格高校ランキングはどうなるか。東大、京大、国公立大の前期日程の合格者高校ランキングの速報は12日発売の週刊朝日3月20日号に掲載している。東大は、昨年まで開成(東京)が38年連続でトップだが、近年は日比谷(東京)や県立浦和(埼玉)など公立校も健闘しており、上位にどこまで食い込めるかも注目だ。(本誌・吉崎洋夫、緒方麦)

週刊朝日  2020年3月20日号に加筆

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