西武にとっては、福田を獲得できなかったことは痛いが、外国人補強をしっかりと行うこと。主力になり得る選手の獲得方法は、ここまで来ると外国人しかない。近年は、メジャーリーグのFA市場の動きは遅く、2月、3月になっても大物選手の移籍先が決まらないことも多い。粘り強く開幕直前、直後まで調査を続けてもらいたいよね。まだ高橋光成や今井達也にエースを任せるには早い。
来年はロッテにドラフト1位指名された佐々木朗希(大船渡)、ヤクルト1位の奥川恭伸(星稜)ら超高校級といわれる投手も加入する。ファンの方々だけでなく、球団内にも「育成法」にはいろいろな考えが巡ることだろう。だが、現時点で「開幕1軍」とか「キャンプ1軍スタート」を決めつけるのは早い。
以前から指摘していることだが、技術的には10年前の高校生と比較しても、今の高校生のほうが格段に高いものを持っている。手軽に動画を目にし、その技術を吸収できる部分も影響しているだろう。その一方で、成長過程であることを考慮され、過度な練習は避けている選手がほとんどだ。体力、馬力という点ではこれからという選手が多い。
半年後、1年後、3年後にエースになるために、どういう段階を踏むべきかは個々の選手によって違う。球団と選手本人で相互理解を深めて、方針というものを決めていってもらいたい。
※週刊朝日 2019年12月13日号