

マスターズ優勝で完全復活を印象付けたものの、その後の試合では予選落ちとなったタイガー・ウッズ選手。丸山茂樹氏はそんな彼に理解を示す。
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海外メジャー第2戦の「全米プロ選手権」(5月16~19日、米ニューヨーク州ファミングデールのベスページ・ブラックコース)で、大注目を浴びたタイガー・ウッズ(43)が予選落ちしました。
マスターズで優勝したあと、一回も試合に出てこないで、いきなり全米プロにというのはちょっと厳しかったのかなと思いますね。若いときと違って、試合勘の問題がありますから。それに私生活のトラブルっぽいことも報道されたし、精神的にも落ち着かなかったんじゃないでしょうか。
体調を崩したって言ってるみたいですけど、腰が痛くなったとか、めまいがするとか、具体的なこと言わないですからね。明確なことを言わないってのは、要するに、この試合に向けてテンションが上がらなかったんじゃないですかね。
準備不足プラス、また問題が起こっちゃって、「この大事なときに何で問題が起こるんだろう」と。そう考えると、今回はちょっと仕方ないって気がしますよね。
それにしても優勝したブルックス・ケプカ(29)のメジャーでのプレーぶりは、ここ数年すごいものがありますね。
2017年の全米オープンで勝って、18年も連覇。その年の全米プロに勝って、今回の連覇ですから。米ツアー6勝のうち4勝がメジャーですもんね。メジャーをとる貪欲(どんよく)さというか、そこへ照準を合わせてくる姿っていうのは、すさまじいものがありますね。
今回も初日からトップを譲らない完全優勝ですから。最終日の最後は悪条件の中で苦しい展開にはなりましたけど。もう、ちょっと風格が出てきた感じがしますね。
17年に全米オープンに勝って、メジャーチャンピオンの自覚が出たんでしょう。それに「こういうことをしっかりやってれば、俺はメジャーもとれるだけの男になったんだ」という確信を得られたのが大きいですよ。