[左]【花王】股上が浅くウエストからはみ出ない「リリーフまるで下着ローライズ」/【大王製紙】伸縮素材ですっきりはける「アテント下着爽快プラス」
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おすすめの対策グッズ (※パッドにはライナーやナプキンを含む。日本コンチネンス協会の西村かおる会長への取材をもとに編集部作成 週刊朝日2019年4月12日号より)
おすすめの対策グッズ (※パッドにはライナーやナプキンを含む。日本コンチネンス協会の西村かおる会長への取材をもとに編集部作成 週刊朝日2019年4月12日号より)

 シニアにとって尿漏れと並んで不安に感じやすい便漏れ。臭いなどが気になり人前に出にくくなる人もいるだろう。そこで対策グッズや改善法を紹介する。

【状況や症状別のおすすめ対策グッズはこちら】

生活の質を下げる点で尿漏れより深刻と言われているのが便漏れ。20年以上にわたって排便障害を診てきた自治医科大学外科学講座教授の味村(みむら)俊樹さんはこう説明する。

「原因にはいろいろありますが、シニアの場合は加齢で肛門括約筋の筋力が低下していることが多い。いわゆる、お尻の締まりが悪くなって漏らすタイプです」

 肛門括約筋には自分の意思と関係なく肛門を締める内肛門括約筋と、自分の意思で締めることができる外肛門括約筋の2種類がある。このうち内肛門括約筋が弱くなることで起こるのが「漏出性便失禁」。立ち上がったり歩いたりするときに、重力で直腸に残っている粘液性の便が漏れる。便意を感じて漏らすのではなく、「何となくお尻が気持ち悪い」と思ってトイレで下着を見ると、汚れている。

「尿道ほどではありませんが、肛門管も男性のほうが長いため、女性に多くみられるタイプです。男性は直腸が過剰に収縮し、便意がガマンできず一気に便が漏れる『切迫性便失禁』のタイプが目立ちます」(味村さん)

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