大学入試センター試験が1月19、20日にあり、本格的な受験シーズンに突入した。今年の平均点は前年より10点ほど高い結果になるとみられる。大学によっては法学部が狭き門となっている。理系では工学部の情報系に人気が出そうだ。大手予備校の分析などを紹介する。
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1990年から始まったセンター試験は、来年1月を最後に「大学入学共通テスト」になる。この30年間で18歳人口が約201万人から約118万人に減ったにもかかわらず、センター試験の受験生は50万人以上をキープ。2019年の志願者数は57万6830人だった。大学進学率が上昇したことに加え、参加大学数が増えたからだ。特にセンター利用入試を導入する私大の増加で、初年度の148校から703校と激増。19年は149の短大が参加した。
1月23日発表の中間集計によると、国語と英語のリスニングなどの平均点が昨年より上がったことがわかる。毎年話題になる問題があるが、今年は英語のリスニングの第1問。野菜や果物に手足が生えたキャラクターは、その日のうちにカラーや3Dになり、ネット上にアップされた。
河合塾横浜校校舎長の神本優さんは、
「昨年は難しかったのですが、今年は英文も簡単で聴き取りやすく、平均点が上がりました。ユニークなイラストの問題も、本校の生徒のほとんどが正解したようです」
と話す。
予備校の予想平均点はどうだろうか。
駿台予備学校・ベネッセコーポレーションが共同実施したセンター試験自己採点集計「データネット」による予想平均点は、文系が570点、理系が576点。駿台教育研究所進学情報事業部長の石原賢一さんは、こう分析する。
「昨年と比べると、文系は16点、理系は12点アップしています。前年と比べて10点以上も上がったのは、文系は11年、理系は14年以来です。新傾向の問題がなく、平均点が上がりました。志望どおりに出願する受験生が多いと思います」
一方、河合塾の自己採点・志望校データ集計「センター・リサーチ」による予想平均点は文系が570点、理系が572点。神本さんは次のように話す。