2018年のフィギュアスケート女子は、平昌オリンピックでロシアのアリーナ・ザギトワの15歳(当時)で優勝という衝撃に始まり、その後は「日本vsロシア」の争いとなった1年だった。2019年もフィギュア女子界は続々と新星が出てくる「日本vsロシア」の構図の戦国時代となっていきそうだ。
日本、ロシア、2018年末の同時期に行われたフィギュアスケートの国内選手権で、女子シングルスの結果が驚きを呼んだ。
日本では、坂本花織(18)が、紀平梨花(16)や宮原知子(20)を破って優勝した。特に、紀平は直前にあったグランプリ(GP)ファイナルで優勝して勢いに乗っていただけに、坂本の優勝は意外と見られた。
一方、ロシアでは恐るべき結果が。平昌五輪の金メダリスト、アリーナ・ザギトワ(16)が5位に沈み、ジュニア世代が表彰台を独占した。さらに今シーズン不調とはいえ、エフゲニア・メドベージェワは7位の結果に終わり、衝撃が走った。
表彰台に上がったのは、1位アンナ・シェルバコワ、2位アレクサンドラ・トルソワ、3位アリョーナ・コストルナヤ。それぞれ14歳、14歳、15歳とジュニア世代の選手たち。シェルバコワやトルソワは4回転ジャンプが跳べることで注目はされるなど、いずれシニアで活躍すると見られていた。しかしながら、いきなり女王ザギトワをやぶり、それも3人と、ロシアの選手層の厚さを見せつけた。
日本でもロシアでも、次々と有力選手が現れており、2018年12月のGPファイナルでは出場6選手のを日本とロシアで占めた。19年3月に埼玉で行われる世界選手権でも同じく「日本vsロシア」の構図になるのではないかと言われている。ただ、年齢制限もあり、ロシアの新星シェルバコワとトルソワは出てこないが、ザギトワは出場の見込み。さらに、ロシア選手権を肺炎で欠場したが、GPファイナル3位の実力者エリザベータ・トゥクタミシェワ(22)も選ばれるのではと現地で報道されている。