駅やデパ地下、ときにはコンビニでも、東京中の名物が買えてしまう時代。とはいえ年末年始の特別な手土産は、わざわざ足を延ばして買いに行く唯一無二の味を選びたい。目の届く店だけで味を守ってきた名店のエピソードを土産話に添えれば、空気も和む。極上の味わいは、お持たせでのご相伴にも期待大。予約してから出かけよう。(取材・文/福光 恵)
■もうひとつの看板商品が狙い目
「西洋菓子 しろたえ」 シュークリーム
1976年開業。レアチーズケーキで有名な店だが、持ち歩きに安心なのはシュークリームのほう。卵の香りが立つカスタードクリームを、しっとりやわらかい薄手のシュー生地が包んでいる。そんな丁寧な洋菓子店の味は、一つ180円(税込み。以下同) 東京都港区赤坂4‐1‐4/営業時間:10:00~20:30(祝は~19:30)/定休日:日(12/30~1/3休)
■足を延ばして旬の和菓子を手に入れる
「wagashi asobi」 ドライフルーツの羊羹
海外にも活動の場を広げる2人の和菓子職人が店を構えたのは、大田区上池台。ドライフルーツの羊羹(1棹2160円)は、小豆、黒糖、ラム酒で炊き上げた羊羹の切り口に、ドライフルーツと胡桃が花を咲かせる。クリームチーズなどとも好相性で、酒の友にも良し 東京都大田区上池台1‐31‐1‐101/営業時間:10:00~17:00/定休日:不定(12/31~1/7休)
■神楽坂だけで手に入る気骨の手焼き煎餅
「神楽坂地蔵屋」 せんべい
無類の煎餅好きだった親子が2010年に開業した店。国産米の生地を化学調味料を使わず、紀州備長炭で焼く。噛みしめるほどに味わい深い。そんな昔ながらの味が、数年で神楽坂名物になった。堅焼、生醤油、やや堅焼の3種が5枚ずつ15枚入る贈答箱は3240円 東京都新宿区袋町11‐5/営業時間:12:00~19:00(日は~18:00)/定休日:月火祝(12/30~1/8休)