「若いころは資生堂、コーセー、カネボウ、メナード、ポーラ、クリニークなどなど化粧品カウンターを回り、たくさん使いました。でも肌がキレイになるということをよくわかっていなかった」

 今はどういう肌になりたいのかわかる。それなのに、自分に合った化粧品が定まらない。肌は変わるし、興味も変わる。10年前は良いと思わなかった生コラーゲンがなぜか気になり始め、しかも、幹細胞コスメも気になり、使い始めたばかり。なぜそこまでいろいろと手を出すのか。

「(広告を見て)そんなに効果があるなら使ってみようか、という単なる女の欲求デス。若いころのキレイになりたいとは少し違うかな。私より広告商品を渡り歩いている60代の人もいるし。私以上に難民してるじゃんって見てる(笑)」

 切実な難民もいる。

 53歳の丸の内OLは、これまで使っていた化粧品で急にかぶれるようになった。愛用使いが長かったので、なかなか別の化粧品で満足のいくものが見当たらない。

「難民歴4年になりました」

 かぶれず肌に合うもので、かつ、はりやたるみケアをするもの、となると選択肢は絞られる。インターネット通販やドラッグストアで入手したトライアルキットを数ブランド試すが、肌に合ったものに出合えない。

 元CAで美容家マリさん(60)は30年間も化粧品難民だった。1個6、7万円もする美容クリームが話題だった時代、海外のデパートで手あたり次第買った。

「よく言えば美容フリーク。20代は平気で月20万円ぐらい化粧品に使っていました。基礎化粧品だけでなく色物のメイク系も好きで、ごってごてに塗っていて、化粧を落とすのもダブル洗顔にゴマージュ洗顔。洗ってタオルで拭いたその瞬間からひびが入るぐらい、カッピカピに乾燥。あのころは化粧水、美容液、クリーム、アイクリーム、全部のせた肌が自分の肌と思ってたんです~」

 難民生活は、自分で化粧品を作ったことで卒業。世界中の化粧品を研究するうちに、シンプルケアのほうが肌に負担が少なく、美肌、時短、節約と、いいことずくめであることに気が付いた。ならば作ってしまおうか。化粧水、美容液、クリームを一つにしたオールインワンコスメ、「ジュエルジャパン 55クリーム」には、ビタミンCの172倍ともいわれる高い抗酸化力のある「フラーレン」、こってりとした質感の「ミツロウ」「シアバター」などを配合。今はこれ一つがあれば十分という。

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