舘:「終わった人」の人生が終わるわけではないですからね。
内館:私、終活とかエンディングノートとか、性に合わないんですよ(笑)。
舘:計画的に死ぬ準備をするなんてね(笑)。無計画に生きてきた僕は、いい例にはならないかもしれない。かえってストレスになって死期を早めるんじゃないかという気もします。
内館:死ぬ前からいろいろ準備する人を見るのって、生きてる人も楽しくないんじゃないかしら。
舘:準備は後に残る人に迷惑をかけない程度でいいんですよね。なんとかなりますよ。
内館:私もそう思います。現役のときは、バリバリやって、趣味を持つとか町内会の行事に参加するとかは、「終わった人」になってから始めたら十分だと思う。私はそのときも、「死ぬ準備」はしないだろうなァ。
(構成/本誌・太田サトル)
※週刊朝日 2018年6月15日号