

「働き方改革」を推進する安倍政権は、サラリーマンの副業・兼業の実現に向けた検討を始めている。人気の浮き沈みの激しい芸能界では一足先に副業・兼業を始めているタレントが多い。モデルとして活躍する一方で、祖母の国であるデンマークのブランドジュエリーやインテリアのアドバイザーを務める岡田美里さん。過去にはデンマーク王室ご用達の老舗紅茶専門店「A.C.Perch’s」輸入代理店の代表も務めた。
「1992年ぐらいからタレントの仕事が多忙になってきて、当時幼稚園に行っていた子供に『ママ、今日はどこに仕事に行くの?』と毎日聞かれていたんです。けど、どこどこのスタジオだよとか説明しても、小さい子供にはわかるはずないじゃないですか。でも、そのときに子供がすごい不安そうな顔をしているんですよ。それがつらくて。だったらいっそのこと仕事を変えて、自分がいつもこの場所で働いているんだということを、ビジュアライズしようと思ったんです」
そんなときに、ずっと憧れていた「アトリエ」という言葉を思い出した。
すぐに行動に移した岡田さんは、自宅近くのマンションの一室を購入。
部屋を改装し、99年に「アトリエミリミリ」が生まれた。
「当時は『フィニッシングスクール』という言葉が流行っていて、一つの場所で花嫁修業ができるように、料理、インテリア、アロマなどの教室を始めたんです。正直、誰も来なかったらどうしようと心配したのですが、蓋を開けたら、受け付けの初日に4年後まで予約が埋まってしまったんです」
その後、教室は順調に4年ほど続けたが、他の講師たちが子育てに追われたり、海外移住したりという状況でいったん解散することになった。
「ずっとこだわっていたのが手芸なんです。元々、手先を使うのが好きで、編み物やクラフトをしていたんですが、皆とやると3倍くらいのスピードで編んじゃうんですよ(笑)。それで、本格的に教えてみようかなぁと思ったんです」