五輪のエキシビション後、リフトされる羽生(c)朝日新聞社
五輪のエキシビション後、リフトされる羽生(c)朝日新聞社
来シーズンの主要大会(週刊朝日 2018年3月16日号より)
来シーズンの主要大会(週刊朝日 2018年3月16日号より)
公式練習中、リンクの上で考える羽生 (c)朝日新聞社
公式練習中、リンクの上で考える羽生 (c)朝日新聞社
リンクにプーさんのぬいぐるみなどを投げ込む観戦客。投げ込み物にもリンクを傷つけないものなどルールがある (c)朝日新聞社
リンクにプーさんのぬいぐるみなどを投げ込む観戦客。投げ込み物にもリンクを傷つけないものなどルールがある (c)朝日新聞社

 世界の名コーチらに「100年に一人の逸材」と言わしめる羽生結弦。その演技を、「一度でいいから生で見てみたい」と願うのは、もはやファンだけではないはず。そこで、観戦チケットを入手するコツや情報収集の裏技、観戦時の“鉄の掟”まで、百戦錬磨のスケオタ(スケートオタク)たちに徹底取材。さあ、来シーズンの準備は、今からでも遅くない。

【図表】生で観たい!羽生結弦・来季の主要大会のスケジュールはこちら

 リンクから漂ってくるひんやりとした冷気、猛スピードで滑る選手が巻き起こす風、選手と一緒に聞くファンファーレ……。

 疲れてスピードが出なくなった選手を拍手で後押しし、やり遂げた選手にはスタンディングオベーションで祝福する。選手からもらった感動は、感謝の拍手で返す。

「日によって選手の調子は変わり、氷の上に、予定調和など存在しません。こんなエキサイティングな体験って、そうそうないですよ」(ファン歴13年の佐竹百合さん、仮名・48歳)

 本物の感動を味わいたいなら、やはり現地観戦しかない。まずは主要大会のスケジュール把握から。

 オータムクラシックは、他の大会に比べれば規模が小さく、各選手は練習試合の感覚で出場しているとも言える大会だという。グランプリシリーズが始まると、シーズンの本格的な幕開けだ。週末ごとに、アメリカ、カナダ、ロシア、フランス、中国、日本(NHK杯)の6カ国で開催される、世界トップレベルの選手が出場する大会の総称。シリーズ最大2戦の成績をもとに、6大会の各種目成績上位者6人(組)のみがグランプリファイナルに出場できる。例年の流れでいけば、グランプリシリーズの中で羽生が出場する見込みが高いのが、NHK杯とカナダ大会。

 国際大会は国によって発売時期が異なるが、日本スケート連盟によれば、国内大会の発売時期は「通常3カ月前から」。ただし海外の大会では、1年以上前からチケットが発売されるケースもある。例えば、スケートファン歴30年の山本香織さん(仮名・40歳)は、この3月にイタリア・ミラノで開催される世界選手権のチケットを昨年6月に押さえた。

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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