本のアイデアが浮かんだのは、09年8月、刑務所内で黒人とヒスパニック系が対立し暴動が始まったとき。何とか混乱が鎮まり、アルバレス氏は停戦の証しとして、収容者らに温かい食事をふるまうことにした。作ったのは、ありあわせのツナやチップスなどを混ぜたラーメンだ。
「ラーメンは友好のツールになった」とアルバレス氏。
本には65のラーメンレシピが載っており、それぞれに「贖罪」というテーマで前書きがある。共著者は幼なじみの俳優、クリフトン・コリンズ・Jr.氏で、本にはサミュエル・L・ジャクソン氏のような有名な俳優の言葉も掲載。ただ、アルバレス氏の大好物のレシピは本に載せなかったという。
「簡単すぎるからね。麺にタマネギ、パクチーやオイスターを加えてマヨネーズで混ぜると最高なんだよ」(ワシントン在住/シッラ・アレッチ)
※週刊朝日 2017年2月17日号