グランプリファイナルでもSPで首位に立ったが、フリーでミスを連発。優勝は他選手のミスに助けられた、と渡部氏は見る。4月に史上初の4回転フリップを成功させた宇野昌磨の存在も気になるところだが、厳しい視線を送る渡部氏も、羽生の王座はまだまだ揺るがない、と断言する。
「羽生選手はチャレンジ精神が旺盛で悔しがり屋。だから、次々と目標が飛び出すのでしょう。宇野選手の台頭も気にならないくらい、表現力に差があります。平昌五輪でも表彰台の真ん中に立つ可能性はかなり高いでしょうね」
競馬場では「まつり」の熱唱がやまない。歌手北島三郎が馬主を務めるキタサンブラックが、天皇賞(5月)とジャパンカップ(11月)を制した。サブちゃんも「感動」したその強さを、朝日新聞競馬担当の有吉正徳記者がこう話す。
「サラブレッドは繊細で敏感なんですが、キタサンブラックは穏やかな性格で、レース中も力むことなくマイペースで走れるんです」
こうなると期待が高まるのは12月25日のG1レース・有馬記念だ。
「中山競馬場の2500メートルは先行力が武器になるコース。ジャパンカップ時と同じ体調をキープすれば、8割以上の確率で優勝できると思います」(有吉記者)
3度目のまつりはあるか。
※週刊朝日 2016年12月30日号