(c)撮影/岩合光昭 @@写禁
(c)撮影/岩合光昭 @@写禁
この記事の写真をすべて見る

 動物写真家の岩合光昭さんの、日本全国47都道府県のたちを訪ねる旅。今回は犬と猫を祀(まつ)る、山形県の高畠町を訪ねた。

*  *  *
 猫が大根の緞帳を背に、脚立の花道で見得を切る。大根役者……ではない。

 冬の寒風に大根をさらす「寒干し大根」は、うまみを凝縮した沢庵を作る知恵の保存食だ。山形県南東の高畠町は、全国でも珍しい猫と犬を祀(まつ)る神社がある。大蛇から主人を救ったという猫を祀った「猫の宮」のすぐ近くには、この地域でマタギ犬として飼われ、昭和初期に絶滅した「高安(こうやす)犬」が狛犬として祀られている「犬の宮」がある。

 猫と犬が人と共に生きてきた歴史を想う。

【関連リンク】
デジタル岩合 http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日 2015年2月27日号