師走の衆院選は自公優勢で進んでいるようだ。週刊朝日でおなじみの政治評論家・森田実氏と田崎史郎氏は「自民の単独過半数は堅い」と見る。
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森田:12月16日の投開票日に向けて、各党が日本各地でしのぎをけずっています。新聞各紙も獲得議席数を予測していますが、いずれも自民党と公明党で300議席前後を獲得すると見込んでいます。私はそこまでいくとは思いませんが、自民党は244議席と単独過半数を確保し、公明党が34議席で自公278議席と予測します。
田崎:自民党のある幹部は、「うちが圧勝するような勢いは感じないが、情勢をつぶさに分析すると結果的には勝っている」と話していました。まさにそのとおりの展開で、有権者は自民党政権に戻したいわけではないけれど、民主党はあまりにもダメだと思っている。第三極は乱立して、まとまりに欠ける。消去法で自民党に入れるしかないという選挙になりつつあります。私は自民党274、公明党31、合わせて305議席と見ています。
森田:自民党は支持率が上がっているわけではありませんが、選挙の現場は、政権奪回が目前に迫り、盛り上がっている。経済界の支援もついてきて、他党を引き離しています。
田崎:今回の選挙に対する有権者の関心はいま一つで、投票率は低くなりそうです。そのことも、組織力のある自公に有利に働く要因でしょう。
※週刊朝日 2012年12月21日号