家族との会話や時間を削って編集や企画をし動画のことを考えて、数字のことを考えて少しも休まる時がない状況に、精神的にかなり参ってしまいました。

 この時期は、何をしても楽しくなく、無意識に「疲れた…」とつぶやいていました。のちに知りましたが、これは鬱(うつ)の初期症状と同じだそうです。

 これが1度目のYoutubeをやめたくなった時です。その後、長女の妊娠で休業に入れたのが幸いでした。次に、最も稼いでいる時期の辛さです。

 18年の夏頃は、最も稼いでいる時期でした。2人目の出産後で、妊娠中に休んでいた分を取り戻すために頑張っていた時期です。

 最も稼ぐ時期の辛さは、収入が減ってしまうことへの恐怖や不安が増すことです。仕事がうまくいっている時にも共通しますが、うまくいかなかった時のことを考えると恐怖なのです。自分の存在意義がなくなってしまうような気がするのです。

 特に私の場合は、新しい家族が増えたことと、YouTuberという仕事が不安定なことが拍車をかけました。脅迫概念のように(今のうちに稼がねば!)と自分を追い詰めてしまい、辛くなりました。18年の秋頃になると、自分の作ったコンテンツから逃げ出したくなりました。子供向け動画について新発見がなく、作業自体がつまらなくて仕方なかった点もあります。クリエイターにとって、新発見のない仕事ほど苦痛な作業はありません。動画を作る楽しさも面白さもなく、淡々と作業していました。

 そして18年の冬頃に、YouTubeの子供向け動画の広告が剥がされるかもしれないとの情報があり、モチベーションが地の底に落ちました。つまらない仕事、重すぎるプレッシャー、稼げなくなる可能性がある、このような状況で続けようと思う理由がありません。

 18年の秋冬あたりから、周りの方に、「YouTubeをやめたい」と言いました。多くのYouTube関係者は「もったいない!」と言いましたが、主人だけは「わかった」と言いました。

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