ピックさんと同じように廃止を訴えて、それなりの支持を得て、当選しました。すぐに、なくすために先生達に働きかけましたが、生徒指導の先生に「お前はこの高校を荒れた高校にしたいのか」ときつく抑えられました。
僕は、「無意味な校則を無くすことこそ、学校を健全にすること。無意味な校則を押しつけられることが、学校と教師に対する不信感を生み、生徒の心を無気力・無関心にしている」と感じていました。
僕は、先生達と話すだけではムダだと考えました。僕は愛媛県出身なのですが、「愛媛県全体の高校生徒会がまとまらないと力を発揮できない」と決意しました。
生徒会が集まり、情報を交換し、知恵を出し、共に戦うことでしか、この状況を打開する方法はないと考えたのです。
ただし、学校側はそんな集まりは絶対に許さないだろうと思いました。すべては、先生に知られないように秘密に進めなければいけないと考えたのです。
その当時、愛媛県には公立高校が52校、私立が11校ありました。僕は、友達を頼ったり、友達の友達を頼ったりしながら、各地の生徒会長と連絡を取り、土日を使って会いに行き、『愛媛県高校生徒会連合』を作らないかと提案しました。
愛媛県は、東西に細長く広がり、東予、中予、南予と三つの地域に分かれています。僕の住む新居浜市は、東予にありました。松山市がある中予と八幡浜市がある南予は、それぞれに電車で数時間かかる距離で、頻繁に会議をするのは、高校生の立場では不可能でした。
僕は、中予と南予の生徒会長を一人選び、それぞれの地域で『愛媛県高校生徒会連合』を進めてくれないかと熱く頼みました。
そして、自分達の東予地区18校の生徒会長と何度も会いました。
14校の生徒会長が賛同してくれて、『愛媛県高校生徒会連合 東予支部』を発足させました。
全員で学校に無届けで合宿し、14校が「各学校で校則がどれぐらい違うか?」を話し合いました。