もちろん、高校生左腕も狙っていい。U－18日本代表でも活躍した宮城大弥（興南）は候補に挙げたい。その他、3位以降ならば及川雅貴（横浜）、井上温大（前橋商）らもいる。

　野手で補強ポイントとなってくるのが中長距離を打てる外野手だ。打線を見てもらえればわかるが、内外野とも、俊足巧打者タイプの人材が集中している。福田周平、西野真弘ら1軍クラスだけでなく、ファームを見ても十分すぎるくらいに同じ打者がいる。

　中長距離ヒッターは外野手では吉田正尚くらいなので、加藤雅樹（早稲田大）や勝俣翔貴（国際武道大）は候補に入れておきたい。高校時代から日本代表に名を連ねた勝俣はしっかりと振れるスイングが特徴だ。

　また、2年連続でトレードを敢行しているところからもわかるように、捕手も補強ポイントの一つ。高校生では東妻純平（智弁和歌山）大学生では海野隆司（東海大）らをリストアップしたい。（文・氏原英明）

●プロフィール
氏原英明
1977年、サンパウロ生まれ奈良育ち。地方新聞社勤務を経て、03年からフリーライター。夏の甲子園は03年から大会をすべて観戦取材するなど、アマチュア野球に精通。現在のプロ野球選手のアマチュア時代を知る強さを生かし、プロの現場でも成長ぶりを追いかける。一方、最近では個性がどう生かされているかをプロアマを問わず観戦の主眼に置いている。近著には「甲子園という病」 （新潮新書）がある。

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