オーナーが意図的に付けたわけではないが、アナウンサー泣かせな馬名もある。例えばチェリーコウマン。最初に断っておくと、由来はひわいなわけではない。チェリーは母チェリーガールや祖母チェリービーナスから引き継いだもので、コウマンは馬主の有限会社・弘馬(こうまん)の冠名だ。重賞のウインターステークスを現役時代に勝ち、産駒には重賞2勝のアンバルブライベン、孫の世代には2019年の毎日杯を勝ったランスオブプラーナがいるなど、今でも血統表にしっかりと名前を残している。
この手の名前の馬では、キンタマーニ(由来はインドネシアの地名)、ジーカップダイスキ(由来は察してくださいw)なども珍名馬ファンの間では名を馳せている。
有名人が名付け親となった馬たちも多い。EXILEが命名したウマザイル、乃木坂46の白石麻衣が名付けたキミノナハセンター、タレントで三浦皇成騎手の妻であるほしのあき命名のハシッテホシーノなどだ。ちなみにハシッテホシーノはデビュー戦で三浦騎手が手綱を取っていた。
このほかにもネコパンチ、カアチャンコワイ、モグモグパクパク、オレニホレルナヨなど、珍名馬たちを挙げていくといつまでたっても終わらない。もし競馬場のパドックで印象的な馬名を見かけることがあれば、記念に単勝馬券を買ってみることをお勧めしたい。たとえ外れても、飲み会のネタにはなってくれるだろうから。(文・杉山貴宏)