──早期発見だったと医者から言われたとのことですが。

上野:いま、聞いている状況では、通常の生活で発見できるのではと推測しています。彼女が水泳をしていたことで異変を感じて、血液検査に至ったということ。通常の生活ではたぶん発見できなかったのではと思います。トレーニングしている状況で、ふだんとは違うというところからわかったという経緯があります。それを早期発見と判断しているのだと思います。

──肩で息をしている場面があったというのは、おかしなことがおきているという印象だったのですか。

三木:ふだん見ている池江のトレーニングのスピートやタイムをみても、肩で息をするレベルではないので、病院に行くという判断をしました。

──日本水泳連盟としてはどのようなサポートをしていきますか。東京五輪の選考については、これまで日本選手権を参考にしていくのでしょうか。

上野:今の病気からしまして、水泳連盟ができることは温かく見守ることが一番だと思います。治療にたずさわるお医者さんに頼るしかないと感じています。彼女は病気ですので、早くプールに帰りたいというモチベーションを保てるかどうか。水泳連盟としても、まわりの選手が動揺することなく、池江も早く治してそこに加わりたいと。今まで勇気づけられていた他の選手が、池江にメッセージを送るような状況が一番好ましいと考えています。

 本日、ヘッドコーチとも話をしましたが、池江抜きでのリレーは非常に厳しい状況です。早く戻ってきてもらいたい状況ですが、世界選手権で7種目のリレーについては12位以内に入らないと来年のオリンピック出場権はありません。残された期間、池江が4月の段階で出場権を獲得するかしないかは別にして、まずは出場権を獲得するというのが水泳連盟の第一目標ですから、他の選手に奮闘してもらいたいというのを、ヘッドコーチはじめ、ゲキを飛ばしていきたいと思います。

 二番目の質問ですが、池江選手も来年の選考会に特別な猶予はないという状況は考えていないと思います。本人とも、来年の選手権にスタートラインに立てるかどうか。立てたとするなら、出場条件の順位は求められると思います。そのぐらいの覚悟でまずは病気と闘っていると私は推察しています。

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