本田真凜 (c)朝日新聞社
本田真凜 (c)朝日新聞社

 2016年世界ジュニア選手権を初出場で制し、翌年はアリーナ・ザギトワ(ロシア)に敗れたものの合計得点を201.61点にして2位に。平昌五輪シーズンにはシニアに移行し、そのまま一気に駆け上がるのではないかと期待を集めていた本田真凜。だが、シーズン初戦のUSインターナショナルクラシックではショートプログラム(SP)、フリーともにノーミスの演技で198.42点を獲得して優勝する素晴らしい滑り出しをしながらも、次のスケートカナダのSPではミスを連発して10位発進と失速してしまう。GPシリーズ第2戦の中国杯は5位ながら198.32点と少し持ち直したが、全日本選手権では精彩を欠いた演技で7位と、尻すぼみになってしまった。

【写真】GPファイナルで頂点に立った紀平梨花

 結局、シーズン最後のチャレンジカップもSPで大きく乱れ、フリー2位で持ち直して3位になったが、得点は160.19点。そんな屈辱からの復活を果たすため、今年春からは練習拠点を米国に移し、男子のネーサン・チェン(米国)などを指導するラファエル・アルトゥニアンの指導を受けることにした。

 だが、その新たなシーズンも苦戦が続いている。初戦のネーベルホルン杯ではSP、フリーともに回転不足が出てしまい、178,89点で6位。17年世界ジュニア選手権で優勝を争ったザギトワには60点近い差をつけられる結果になった。さらにGPシリーズ初戦のスケートアメリカは、捻挫の影響もあったというが、フリーでは7本のジャンプすべてでミスをする大崩れで158.04点で8位。次のフランス国際ではSPでトップに立った三原舞依に2.58点差の4位につけて期待を持たせたが、フリーでは崩れて188.61点で6位と結果を残せなかった。

 昨季までは一緒に濱田美栄コーチの下で練習をしていた1歳下の紀平梨花が、シニア初挑戦の今季はGPシリーズで2試合優勝しただけではなく、GPファイナルでもザギトワを撃破して233.12点の自己最高得点で優勝して注目を浴びている中、本田は大きく差をつけられる結果に。その原因はどの試合でもジャンプで回転不足を多発していることだ。

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天才肌ゆえに練習に熱心に取り組まないとの指摘も