可能なら食事やお昼寝の前など一斉に活動が切り替わる時間帯を見学し、保育士や幼稚園教諭が特に小さい子にどう関わっているかがわかりやすいという。急かされたり、乱暴に扱われたりせずに、自分のペースで手伝ってもらえているかは注目したいところだ。
特に認可外の保育施設は、必ず見学して、SIDS(乳幼児突然死症候群)対策について聞いてほしいと普光院さんは言う。すぐに「何分間隔で呼吸チェックをしています」「うつぶせ寝はさせていません」などと具体的に答えられないようなら、その保育施設は避けたほうがいい。また、HPでうたっている運営者の理念と現場の認識が大きくずれていないか、職員や園の印象に違和感がないかなどもチェックするといいという。
それは、幼稚園の預かり保育でも同様だ。
「国は幼稚園を待機児童対策に活用しようと、いま幼稚園の規制緩和を進めています。『一時預かり事業(幼稚園型)』では有資格者の割合が当面1/3でいいなど、基準があまりに緩い。さらに、従来からある文部科学省の私学助成による預かり保育は、そういった基準さえないので園によって内容はさまざまで、午後も子どもの遊びが充実するようにしっかり考えてやっている園とそうでない園があると思います」(普光院さん)
待機児童問題を背景に、子どもたちの居場所は多様化している。親も安全性や保育の質といった視点を忘れてはいけないだろう。