■ミキサーがあれば普通食も食べられる

 最近では、外出先で普通食をミキサーでペースト状にする取り組みも増えています。

 長女が通っている放課後等デイサービスでは、長期休みの期間の昼食には、市販のお弁当やデリバリーした料理を少量のスープとともにミキサーにかけ、とろみをつけた状態で提供してくれます。

 保護者のお弁当作りの負担を軽減するだけでなく、食べる直前に調理をした方が、衛生面でも優れていると思います。

 嚥下(えんげ)が苦手なお子さんやご高齢の方に向け、粒が残りにくい小型ミキサーも開発されているようです。ファストフード店のハンバーガーやポテトもペースト状になると聞き、驚きました。こってり味が好きな長女は、デリのハンバーグ弁当を好んで食べているようです。長女と一緒に外出する時のために、現在我が家でも、この小型ミキサーの購入を検討しています。

■捨てられずにいた小さなお弁当箱

 さて。今回掲載した写真は、子どもたちが幼稚園の頃によく作っていたお弁当を再現したものです。この原稿を書いたことでふと思い立ち、GWの昼食用に、次女と一緒に作ってみました。

 お弁当箱は市販の一番小さなサイズのもので、我が家にはもうこれを使う人はいませんが、捨てられずにずっと置いてありました。

 中身は今でもほぼ同じなのですが、小さなお弁当箱におにぎりの形を合わせたり、持ちやすく食べやすい大きさになるように、考えていたりしたことを思い出しました。

 お弁当作りも今年で13年目。

 少し忘れかけていましたが(笑)、これからもできる限り、丁寧な子育てをしていきたいです。

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江利川ちひろ

江利川ちひろ

江利川ちひろ(えりかわ・ちひろ)/1975年生まれ。NPO法人かるがもCPキッズ(脳性まひの子どもとパパママの会)代表理事、ソーシャルワーカー。双子の姉妹と年子の弟の母。長女は重症心身障害児、長男は軽度肢体不自由児。2011年、長男を米国ハワイ州のプリスクールへ入園させたことがきっかけでインクルーシブ教育と家族支援の重要性を知り、大学でソーシャルワーク(社会福祉学)を学ぶ。

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