科学の力で“おいしい”は作れる 年末年始の極上サイエンスディナー8選 (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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科学の力で“おいしい”は作れる 年末年始の極上サイエンスディナー8選

熊澤志保AERA
写真:文田信基

写真:文田信基

「低温調理が終わったら、肉の汁気を切って、香辛料を振り、強火でさっと焼き目をつける。メイラード反応が起こり、香ばしく仕上がります」

 柔らかさには部位も関係する。

「ヒレは抜群に柔らかいですが、高価です。ロースや、モモでもイチボやシンタマなどは柔らかめなので、そのあたりを狙いましょう。適温で調理すれば、輸入肉でも柔らかく仕上がります」

 豚肉と鶏肉は65度程度だと、柔らかく仕上がるという。ただし、鶏むね肉は調理に時間をかけるとパサついてしまう。丸鶏なら、160度程度のオーブンでじっくり焼くといい。

 見栄えも料理の重要なポイントだ。食材に含まれる色素には、pH変化などで色が変わるものがある。赤いサラダ寿司はそれを利用したものだ。

「お子さんと一緒につくると、理科の勉強にもなりますよ」というのは、関西で活躍する料理研究家で、カラフルランチを考案してくれた平松サリーさん。

 ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、アルカリ性になれば緑色に、酸性になるとピンク色になる性質がある。

「混ぜた時は紫色だったホットケーキのタネは、ベーキングパウダーが含まれていて焼きあがるとアルカリ性になるため緑色になり、レモンシロップをかけるとピンク色に変わる。楽しいランチになります」(平松さん)

 やきそばのメカニズムも同様だ。ターメリックに含まれる色素クルクミンが中華麺のかんすいのアルカリに反応して赤く発色、酸を含むウスターソースをかければ黄色に戻る。

 料理の科学はまだまだある。

「牛乳が白く濁っているのは、溶け込んでいない成分があるから。カゼインというたんぱく質や乳脂肪がコロイド状になっているんです」(同)

■うま味で満足感を得る

 牛乳を加熱して酸を加えれば、分離して乳清とカッテージチーズができる。この性質を応用したのが、2層に分かれるゼリーだ。

 生クリームを足すとムース部の舌触りがよくなる。柑橘系やパイナップル、グレープなど酸味のある果汁100%のジュースなどがおすすめだ。


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