難関化する私大対策はセンターが鍵 受験のプロが教える併願テク (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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難関化する私大対策はセンターが鍵 受験のプロが教える併願テク

安住拓哉AERA#大学入試
駿台予備学校の授業風景。東大や医学部に強い駿台でも、今春、私立大文系コースを拡充した。当面、この人気は続きそうだ(撮影/MIKIKO)

駿台予備学校の授業風景。東大や医学部に強い駿台でも、今春、私立大文系コースを拡充した。当面、この人気は続きそうだ(撮影/MIKIKO)

湧井宣行(わくい・のぶゆき)/1987年、駿台予備学校に入社。校舎責任者を歴任後、東日本教務部部長(高卒生統括)。この道30年の(撮影/写真部・小原雄輝)

湧井宣行(わくい・のぶゆき)/1987年、駿台予備学校に入社。校舎責任者を歴任後、東日本教務部部長(高卒生統括)。この道30年の(撮影/写真部・小原雄輝)

「その頃、人気化したのが地方の国公立大学です。不景気で就職難や給与減が進み、お金のかかる首都圏の私立より、公務員など手堅い就職先が見つけやすく実家からも通える地方の国公立に人気が集中しました。しかし14年に始まったアベノミクスによる景気回復で、最近は『東京の中堅私立に入学した親戚の子が東証1部上場企業に就職できた』といった話もよく聞きます。就職がよければ、当然、情報が少なく就活にお金がかかる地方の国公立より、OB訪問もできて都心にキャンパスのある私大文系が有利。『不景気だから手堅く生きていこうよ』という雰囲気から『まだまだ上昇志向で行けるんじゃないか』という高揚感が広がって、ミニバブル並みの私大文系ブームになっているのでしょう」

 ますます難易度が上がる私立大の入試対策としては、各私大が独自に設けているセンター試験利用入試の活用がちょっとした裏技になりつつある。

「第1志望のレベルを下げる必要はないものの、センター試験利用入試を活用して、幅広くたくさんの大学を受けるのは入試対策として有効です」

 と語るのは、代ゼミ教育総研主幹研究員の坂口幸世さん。

「第1志望の大学は一般入試で受験して、そこより少しレベルを下げた大学をすべり止め的にセンター利用で受験するのが現実的でしょう。一般入試だと2月上旬に1校、中旬に1校ぐらいしか受験校を増やせませんが、センター試験利用の入試なら多数の私立大学に併願希望を出して保険をかけられる。3教科で8割とる実力があるなら、選択肢が広がります」

 板野さんも続ける。

「一般入試に比べると定員枠も少なく狭き門といえますが、利用しない手はありません。早稲田の政治経済学部だと東大並みの90%超の成績がないと難しいですし、MARCHでも80%超の得点が必要ですが、最近は一般入試のレベルも非常に上がっているので、難易度はそれほど変わらないかもしれません。私立志望の人がわざわざセンター試験対策をするのは大変なので、やはり国公立大学志望の受験生がついでに私立にも併願するという使い方が自然だと思いますね。東大志望なら早慶、千葉大や首都大学東京ならMARCHあたりをセンター併願で狙うといった対策はアリです」

 センター利用で私大合格を目指す場合、受験する科目の得手不得手にも注意したい。

「私大の採用科目としては、定番の英語が得意で、センター試験なら9割とれるという自信がある人は、有利。英語と並んで得点のバラつきが大きい国語の成績が合否を分ける傾向が強いので、苦手な人は回避する、得意な人はあえて国語を選んで差をつけるのもいい」

(経済ジャーナリスト・安住拓哉)

AERA 2018年4月23日号より抜粋


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