コロナ対策で「自殺者も高齢者の死亡率も上がる」? 和田秀樹が指摘 (1/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ対策で「自殺者も高齢者の死亡率も上がる」? 和田秀樹が指摘

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週刊朝日#林真理子
和田秀樹 (撮影/写真部・小黒冴夏)

和田秀樹 (撮影/写真部・小黒冴夏)

和田秀樹さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)

和田秀樹さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)

 精神科医として活躍する一方、著書の執筆や評論など、多方面に活動する和田秀樹さん。作家・林真理子さんとの対談で、精神科医の視点から見れば、現在のコロナ対策のままだと自殺者が増え、高齢者の死亡率も上がると指摘しました。

【和田秀樹さんと林真理子さんのツーショット写真はこちら】

*  *  *
林:先生は前から「あんまりコロナ、コロナと言ってると、心を病む人が多くなる」と警鐘を鳴らしていますが、おっしゃるとおり、8月に、女性の自殺者が40%も多くなりましたね。

和田:日本のコロナ対策は、日本の医学の悪いところが形になってあらわれていると思うんです。たとえば東大の内科は、僕らが学生のころから第一内科、第二内科、第三内科、第四内科と分かれていたんですけど、平成になって、臓器別診療といって、消化器内科とか呼吸器内科とか糖尿病専門の内科とか腎臓内科とかに分けられちゃったんです。人間を全体的に診るよりも、臓器別に診る形に変わってきた。だから医者は自分の専門の臓器のことしか言えなくなっちゃった。

林:縦割り行政みたいなものですね。

和田:そう。今回のコロナに関しても、感染症対策専門家会議の人選をするときに、感染症の専門家ばっかり集めちゃったから、感染症予防対策として「なるべく人と会わないで家に閉じこもっていましょう」とか言う。だけど、精神科の立場から言うと、外に出ないで日光に当たらないと、セロトニンという神経伝達物質の分泌が減るから、うつになりやすくなるんですよ。

林:ほぉー。

和田:僕は老年医学というのもやってるんだけど、お年寄りの閉じこもり生活は足腰が弱くなるし、免疫にも悪いし心にも悪いし、脳の機能を弱めたりする。その意味で、全般的に見ると今の感染症対策は人間全体に対して悪いと思うんですね。感染症対策にとってはよくても、ほかに弊害があるということが論じられていないから。

林:専門家会議とか感染症対策分科会から政府へ提言がありますが、政府の対策があんなに振り回されていいものなんですか。

和田:安倍政権になってからの悪いところだと思うんだけど、いろんな形で議論すればいいのに、ある一方向だけが正しくて、それ以外は間違ってるみたいになってしまっている。それは少なくとも認知科学の立場からはよくない。うつ病予防の対策でいちばん大事なのは、多様な考え方ができるということです。「こうでなければならない」とか「これが正しいに決まってる」と思い込む人は、それがうまくいかなくなったときに、うつになりやすいんです。


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