
早稲田大学と慶應義塾大学。私大の両雄の合格実績が伸びている高校はどこか。両大合格者の2015年度と2025年度のランキングを比較した。AERA 2025年3月24日号より。
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早慶に強い高校はどこか──。
大学通信の井沢秀・情報調査・編集部部長によると、「圧倒的に首都圏の中高一貫校が強い」という。2025年度の結果を見ると、30位までに首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)以外でランクインしているのは、東海(名古屋市)1校だけ。さらに、高校単独校として健闘しているのは日比谷(東京都千代田区)、湘南(神奈川県藤沢市)、横浜翠嵐(神奈川県横浜市)、県立浦和(埼玉県さいたま市)、県立船橋(千葉県船橋市)など数校。いずれも都県を代表する公立のトップ校だ。これらの高校以外は、中高一貫校が席巻している。その理由を井沢さんはこう話す。

「開成、日比谷などの上位校は東大のような難関国立大に多数の合格者が輩出しています。早慶はその併願校として選ばれているので、必然的に多くなります。東大の二次試験は深い思考力を持っていないと太刀打ちできませんが、早慶の入試問題も同様に手ごわい。これらの入試を攻略できる思考力を身につけるためには、3年間よりは6年間じっくりと学んだ方が有利なのでしょう」