室井佑月・作家
室井佑月・作家
この記事の写真をすべて見る
イラスト/小田原ドラゴン
イラスト/小田原ドラゴン

 作家の室井佑月氏は、トランプ大統領と「あの方」について持論を展開する。

【この記事のイラストはこちら】

*  *  *

 9月28日付の『BBCNEWS JAPAN』によると、

「米紙ニューヨーク・タイムズは27日、ドナルド・トランプ米大統領が当選した2016年に納税した連邦所得税は、わずか750ドル(約8万円)だったことが分かったと伝えた」

「ニューヨーク・タイムズは、過去20年以上にわたるトランプ氏や関連企業の納税記録を入手したという。それによると、トランプ氏は過去15年間のうちの10年で、所得税をまったく納めていないことが明らかになった」

 ま、トランプさんは「フェイクニュースだ」といっているがね。世界中、こんな政治家ばっかなの? そういうのが流行(はや)り?

 最近、日本でも性暴力被害者のための支援をめぐり、

「女性はいくらでもウソをつけますから」

 と、セカンドレイプのような発言をし、複数の目撃者がいるのにいってないと否定し、その後、党の上の人間から叱られたという自民党議員がおった。

 ま、この人を叱った人も、いかがわしい献金を受け取り、そのことを報じられ、選挙が終わったら説明するといって、そのままなのだった。

 つか、今回叱られた人を引き立てた、あの方も相当なものだった。あの方の嘘をいちいちあげていったら、キリがない。

 最近、すっごく元気そう。パーティーなどにも出席し、やる気まんまん。だったら総理大臣の座を放り投げなくても良かったのでは? コロナ対策の失敗に対し、国会で説明したくなかったからと疑ってしまう。あの方は、この国の分断を煽(あお)っただけでなく、この国の総理とは「ちょっと辞めるわ」というような軽いものであるというレガシーも作ったわ。

 そう、あの方はこの国に分断を確実に作った。それは先にあげたトランプ大統領と同様だ。

 トランプ大統領がいくら嘘をついても、いかがわしいことをしても、応援する人がいる。

 9月29日(日本時間30日)、11月の米大統領選に臨む共和党のトランプ大統領と民主党候補のバイデン前副大統領の討論会があった。

次のページ