(左)ジャーナリスト 田原総一朗/山本太郎 れいわ新選組代表 (撮影/倉田貴志)
(左)ジャーナリスト 田原総一朗/山本太郎 れいわ新選組代表 (撮影/倉田貴志)
(左から)ジャーナリスト 田原総一朗(たはら・そういちろう)1934年生まれ、滋賀県出身。ジャーナリスト。「朝まで生テレビ!」「激論!クロスファイア」で司会を務める。著書に『殺されても聞く 日本を震撼させた核心的質問30』(朝日新書)など/山本太郎 れいわ新選組代表(やまもと・たろう)1974年生まれ、兵庫県出身。れいわ新選組代表、前参議院議員、俳優。2013年参院選で初当選。19年4月、「れいわ新選組」を旗揚げ。19年参院選で自身は落選するも、比例区から2人を当選させる (撮影/倉田貴志)
(左から)ジャーナリスト 田原総一朗(たはら・そういちろう)1934年生まれ、滋賀県出身。ジャーナリスト。「朝まで生テレビ!」「激論!クロスファイア」で司会を務める。著書に『殺されても聞く 日本を震撼させた核心的質問30』(朝日新書)など/山本太郎 れいわ新選組代表(やまもと・たろう)1974年生まれ、兵庫県出身。れいわ新選組代表、前参議院議員、俳優。2013年参院選で初当選。19年4月、「れいわ新選組」を旗揚げ。19年参院選で自身は落選するも、比例区から2人を当選させる (撮影/倉田貴志)

 7月の参院選で2議席獲得の大健闘を見せた山本太郎代表率いるれいわ新選組。消費税ゼロや奨学金徳政令といった政策を掲げているが、どう実現させるのか。山本代表の都知事選への出馬はあるのか。ジャーナリストの田原総一朗氏が聞いた。

【田原総一朗×山本太郎 対談の写真の続きはこちら

[前編・山本太郎「空気を読まず100人の候補者を…」衆院選の戦い方]より続く

*  *  *

田原:全国を回ってるの?

山本:はい。私からの訴えもしてますが、皆さんからの声を聞くのがメインになっています。

田原:山本さんは何を訴えている?

山本:生活が苦しいという人が非常に多い。一刻も早くあなたの生活を引き上げることが必要。そのために消費税を廃止したいと。あとは奨学金徳政令ですね。大学・大学院に行くために奨学金で首が絞まっている状況なので。

田原:大学を無料にするということ?

山本:先々はそうですが、いま既に奨学金の返済で首が絞まっている人たちが555万人もいる。そういう人たちの返済をチャラにしたい。少子化が問題だといいながら、教育に対して負担が大きすぎますから。そういう生活に直結した部分で訴えをしている状況です。

田原:消費税を5%に下げたり、ゼロにしたら、国の借金の返済はどうするの? 日本は先進国で借金が最悪。すでに1100兆円もある。GDP比で240%近く。ギリシャよりもひどい。大破綻だよ。

山本:ギリシャとは状況が違う。ギリシャはEUに加盟し、自国通貨の発行権がない。そのため、ユーロ建てで借金し、破綻した。一方で、日本は円で借金をしながら、円を発行する能力がある。だから、破綻しない。いま何が足りないかというと、財政出動です。インフレ(経済成長に伴い所得が増え、物価が上がる)に上限を設定して、そこに達するまでは財政出動し続けて問題ない。いまの日銀と政府の目標はインフレ率(前年に比べてどれくらい物価が上昇したか)2%だが、私はもっと高くてよいと見ている。

田原:安倍首相と日銀の黒田総裁の借金の仕方が足りないということね。

山本:それと財政出動。

田原:先日、政府が26兆円の大型経済対策を決定したことに対して、朝日新聞と毎日新聞は「出しすぎだ」と反対しているけど。

次のページ