田原:だけど、枝野さんにしても玉木さんにしても、この前の参院選で山本さんが2人当選させたのは、相当衝撃だったと言ってたよ。「野党はダメ」「お前らの言っていることには不満足だ」と国民が考えていることを明らかにしたんだから。つまり、2人当選したのは、自民党にとってもショックだけど、野党にとってもショックだよね。

山本:そうですか。

田原:独自でやる場合はどのくらいの候補を立てるの?

山本:これはお金をどのくらい集められるかの逆算でしかないけど、今は100人を目標に立てたい。独自ということなら、逆に、空気を読まずに立てていくことになる。それはひどいじゃないかという人も出ると思うが、でも、今のまま民主党が復活するだけであれば、期待する人はいないんじゃないか。

田原:民主党の復活に国民は期待していないよ。

山本:そうですよね。そうすると、そこにお付き合いするのは、旗揚げをした意味がなくなりますから。人々に希望を与えられなくなる。時間がかかっても自分たちの数を増やし、交渉をしやすい状況をつくっていくしかない。

田原:枝野さんから合流の話はないの?

山本:ないですね。まったくないです。

田原:関係が悪いとかではない?

山本:全然。ほとんどお話ししたことはないですから。

田原:N国とはどう? 近づいてきているみたいだけど。

山本:よくわからないですね。

田原:相手にしなくていいよ。「NHKをぶっ壊す」以外の言葉をもっていないから。

山本:そうですね。

(構成/本誌・吉崎洋夫、上田耕司、秦正理)

>>【後編】「山本太郎“消費税ゼロ”でも税収増加の秘策は? 田原総一朗に明かす」へ続く

週刊朝日  2020年1月3‐10日合併号より抜粋