「とうもろこし、黒ごま、山芋、人蔘、栗、うなぎ、フグ、カツオ、牡蠣、イカ、牛肉、豚肉、鶏卵、豆腐」

 こういったものがそれに当たります。なんと私の好物ばかりです。

「気」の側面からは、体内の気の流れを整えて、自然治癒力を高めるということになります。

 それには気功がいいのです。「功法に優劣なし」といわれ、どの気功でも、自分が気に入ったものをやればいいのですが、疲れをとるということでは、原穴を刺激する八段錦がおすすめです。

 簡単な気の整え方を3つ紹介しましょう。

(1)体力を消耗したとき
 深呼吸を10回おこなう。吸気は短く呼気は長く。

(2)頭痛がするとき
 背筋を伸ばして座り、頭部を後ろに反らせること8~10秒。そのあと胸の前に前傾すること10~15秒。これを4~8回。

(3)両眼が腫れたとき
 両眼を上に向けること5秒。そのあと鼻柱を目視する。これを3~5回。

「心」「食」「気」の3方面からの対応を考えて、いち早く疲れから解放されましょう。

週刊朝日  2019年9月6日号

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帯津良一

帯津良一

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中

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