「大舞台でも、返し馬から持ち味の柔らかい乗り方が見られ、精神面での強さを感じました。中央競馬と地方競馬で多くの騎乗数を確保してきた経験値が生かされているのでしょう」

 細江氏も、かつて「花の12期生」として手綱を握ったが、当時とは環境が変わってきているという。

「今は騎手に限らず、現場に女性が増えているので、息苦しさは一昔前に比べると少ないように感じます。そうした環境で日常的に精神的な負担が少なく、競馬にも集中できるのでは」(細江氏)

 GI制覇の現実味についてはこう見る。

「乗り替わりが多い時代に、応援してくれる馬主さんと信頼関係が築けているのは強み。コパさんの馬で近い将来GIレースを勝つことは十分に考えられます」

 まさかの「米国で初GI制覇」もあるか。(本誌・秦正理)

週刊朝日  2019年3月8日号

著者プロフィールを見る
秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

秦正理の記事一覧はこちら