遅咲きながら岩嵜翔(市船橋、07年ソフトバンク)も忘れてはならない。
1軍定着になかなか至らなかったが、17年、屈指の中継ぎ投手陣に名を連ね、チームの2年ぶりのリーグ優勝と日本一奪還に貢献。72試合登板40ホールド46ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手を受賞した
そして菊池雄星(西武)世代の今村猛(清峰、09年広島)だ。
強力セットアッパーとして、12年に29試合連続無失点の球団新記録を樹立し、69試合登板26ホールド。翌年の第3回WBCで日本代表入りを果たす。16年には、ジャクソンらと共に中継ぎの柱として25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献し、日本シリーズでも6戦すべてに登板した。
野手にも注目してみよう。ドラフト1位の選手として大成したのは、2000本安打を達成したこの2人だ。
1人は、荒木雅博(熊本工、1995年中日)。球史に残る二塁手だが、ドラフト当時、星野仙一監督率いる中日は、福留孝介(PL学園、同年近鉄1位)と原俊介(東海大相模、同年巨人1位)を外してしまい、荒木は外れ外れ1位だった。
しかし04年、落合博満監督が就任すると、井端弘和との二遊間コンビ「アライバ」で大活躍し、04年から8年間で4度のリーグ優勝に貢献。球界屈指の二塁手として、同年から6年連続ゴールデングラブ賞を獲得した。さらにこの期間に6年連続30盗塁も記録。07年は盗塁王にも輝いた。
昨年2000安打を達成するも、今季開幕は2軍スタートとなり、中日一筋23年のプロ生活は今季限りで終えることとなった。
もう1人は、内川聖一(大分工、00年横浜)だ。08年に打率3割7分8厘で右打者史上最高打率を記録し、ソフトバンクに移籍した11年には史上2人目となる両リーグ首位打者となった。08年から7年連続で打率3割を達成し、過去3度のWBCに出場している。
14年の日本シリーズでは、5試合で7安打3打点の大活躍でMVPに。主将を任された15年CSファイナルステージでの3試合連続決勝タイムリーや、17年の同ステージでの4試合連続本塁打など、勝負強さには定評がある。