「血糖値が高いほど、からだの中で糖とたんぱく質が結びついて多くのAGEが発生しやすくなります。カロリー制限をして高血糖を防ぐことが有効です」

■長時間イヤホンでの音楽観賞は難聴リスク大

 加齢性難聴の発症には加齢だけでなくストレスや環境も関与していると考えられています。突発性難聴も発症前に強いストレスとの関連が深いとされており、それら難聴予防には、できるだけストレスをためないこと、日頃から自律神経を整えることが重要です。

 また、菅原医師は昨今の若者を中心とした長時間のイヤホン聴取にも警鐘を鳴らします。

「耳への負担を考慮すれば、適度な音量で一定時間内に抑えることも大切です。そうした小さな日常の習慣の積み重ねが難聴予防につながります。若いうちから耳にいい生活習慣を心がけて予防可能な難聴を防ぎましょう」

6つの生活習慣
・メタボリック症候群(糖尿病、脂質異常症、肥満)にならない生活をする
・抗酸化物質をサプリメントで補う
・質のいい睡眠をとる
・長寿遺伝子が活性化する生活をする
・自律神経を整える
・イヤホンで音楽を聴くときは適度な音量で一定時間内にする

【監修】
山口大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学准教授
菅原一真医師

(文/石川美香子)

※週刊朝日ムック『「よく聞こえない」ときの耳の本』から抜粋