大センセイ「クリスマスの暴力性」を指摘 唯一のオアシスは「牛丼屋」?
連載「大センセイの大魂嘆!」
ノンフィクション作家・山田清機氏。週刊朝日連載「大センセイの大魂嘆(だいこんたん)!」。今回は「イブの牛丼」。
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クリスマスというものは、とても暴力的な行事だと思う。
なんといっても、一カ月も前から商店街にクリスマスソングしか流れなくなるのがひどい。大センセイひねくれ者であるから、
「たまには演歌とかかけてくれよ」
と言いたくなる。
しかし、演歌とクリスマスはどうも相性が悪いようだ。西洋のお祭りだから仕方ないかもしれないが、「クリスマス音頭」なんて聞いたことないし……。
と思って、一応調べてみたら、なんと、あった、ありました。しかも、あの「冬のリヴィエラ」を作曲した大滝詠一さんが、「クリスマス音頭」なる曲をすでに七〇年代に作っているではないか。
聴いてみると、相当に日本のクリスマスを皮肉った内容である。やはり心ある人は、クリスマスの暴力性に早くから気づいていたということであろう。
大センセイが、クリスマスの暴力性を身に沁みて感じたのは、ひとりぼっちでクリスマスイブを迎えた日のことであった。

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