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おにぎりが小さくなった!? 「業務用米」が不足する理由

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週刊朝日

おにぎりは本当に小さくなったのか?(※写真はイメージ)

おにぎりは本当に小さくなったのか?(※写真はイメージ)

 店頭のおにぎりが小さくなったと話題だが、確かに以前よりコメの量が少なくなったようにも感じる……。本当に小さくなったのか。おにぎりや寿司を製造する炊飯メーカーの広報担当に聞いた。

「価格を据え置くために、海苔や具材の見直しを含め、おにぎりのお米の量を減らすことを検討し、新たに規格を変更した商品を4月から販売しています」

 規格を変更……。コメの量が減ったのは、「業務用米」が不足しているからだ。コメには、おおまかに「家庭用米」「業務用米」「飼料用米」の3種類があり、外食などに使われるのが業務用米だ。農林水産省によれば、コメの総消費量は年々減少傾向にあるが、外食などでのコメの消費量の割合は増えている。

 なぜ不足しているのか。背景にあるのが飼料用米への転作を助成する交付金制度だ。秋田県のコメ農家の男性(56)は言う。

「農地10アール当たり最大で10万5千円の補助金が受けられる。雑収入なので消費税がかからない」

 転作のメリットは補助金だけではない。主食用米と比べ、栽培に手間がかからない。農機具を新たに購入する必要もなく、防除の頻度も少ない。飼料用米の栽培を請け負う農業者に任せている農家もあるという。

 2018年の減反政策の廃止が決定したが、飼料用米への転作助成は継続。この2年で3倍近く伸びている飼料用米の作付面積はさらに大きくなるだろう。メーカーには不安が広がる。先の広報担当はこう語る。

「業務用米の不足による大幅な値上がりで、原料米全体における平均仕入れ価格が、ここ2年で2割ほど上昇しています。現行の制度が維持されたままだと、業務用米を作る農家が減少していくでしょう」

(本誌・秦正理)

週刊朝日  2017年9月15日号より抜粋


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