──亀梨さん演じる主人公に、恋のアドバイスをする“謎の男”の役ですね。プライベートで恋のアドバイスをすることは?

 ないです。ドラマでは偉そうに言っていますが、そこに関しては未熟者なので(笑)。自分とはまったく違う役なので、楽しみながらやっています。

──山下さんは俳優のほか、歌手・アイドルとしても活動されていますが、自身のなかで切り替えは?

 あるかもしれません。演劇、音楽、ステージ……、それぞれのTPOというか、ルールがありますから。そこはちゃんとわきまえて、もっともっと勉強しなくてはいけない部分だと思っています。

──2011年からはソロ活動に専念しています。背負うものも大きくなったのでは?

 その場所に立つこと、自分を追い込むことによって、自覚も生まれてくるんだと思います。ソロ活動に専念し、自分をそれまでと違う環境に追い込んだとき、今までと一緒ではダメなんだと実感しました。責任感、仕事に向き合う姿勢……、いい意味で変わることができました。もちろん、つらいことも大変なこともたくさんありましたが、それまで見えなかった世界が見えてきました。すごく勉強になりましたし、自覚が生まれました。僕はそれまでどんなに“芸能人”をやっていても、「僕は普通だ」と自分に言い聞かせていたんです。みんなと一緒でありたいというか。でもやっぱり、違っていなくちゃいけない。これは別に、自分を特別視しているとかではなくて、公人としての自覚と責任を持って、わきまえるという意味です。

──それはいつごろから?

 ここ数年かな。30代になるかならないか、20代後半からですね。

──それ以前も主演作やヒット曲が多数ありましたが。

 逃げていたのかもしれませんね。若いときって「芸能人ぶってる」とか「調子に乗ってる」とか、そういうことに対して変な意識があった。でも、プロとしての自覚を持たないとこの仕事はできない。皆さんの前に出てメッセージを発信するのだから、その責任がある。もちろん、それはどこの世界も一緒で、それぞれのプライドや自信、わきまえ方があると思います。

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