テストステロンは社会的にも重要なホルモンです。競争や挑戦するために必要なホルモンで、社会活動の源になるため、低下すると対人関係がうまくいかなくなることもあります。また、自分の仕事が第三者に認められたときに高くなり、認められなくなると低下します。

 毎日はつらつと楽しく仕事をしている人にテストステロン値が低い人はおそらくいません。

 テストステロンを分泌するには、睡眠をしっかりとって適度に運動し、心のよりどころとなるような活動をしてストレスを取り除くことが大切です。夜遅い時間に携帯電話やパソコンの画面を見ると、交感神経が緊張してテストステロン値が低下するので、避けたほうがいいでしょう。

 今まで当たり前のようにこなしてきた仕事や趣味、対人関係がおっくうになったり、イライラしやすくなってきたりしたら、一度泌尿器科を受診し、テストステロンの値を測定するいい機会かもしれません。

週刊朝日 2015年9月18日号