“ペコロス”岡野雄一が「認知症の母」をギャグ漫画にした理由 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“ペコロス”岡野雄一が「認知症の母」をギャグ漫画にした理由

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ペコロスの母の玉手箱

岡野雄一著

978-4023313286

amazonamazon.co.jp

 5万部を突破した単行本『ペコロスの母の玉手箱』。作者のペコロスこと岡野雄一さん(64)のトーク&サイン会が11月3日、東京・吉祥寺の啓文堂書店吉祥寺店で開かれた。軽妙な逸話に笑いつつも、自らの境遇と重ねて涙する参加者も続出。当日の様子を紹介する。

 会場には高齢男女だけでなく、40~60代の夫婦や若い母娘の姿も。岡野さんは、父母の人となりから話し始めた。「父は酒乱で家の中で暴れ、外では神様みたいと言われた。子ども心に、真面目な母が内助の功で父を支えてると思った」

 小誌連載中の「ペコロスの母の玉手箱」は、主に認知症の母みつえさんと他界した父の思いや思い出を、岡野さん視点で描く。くすっと笑えて、ちょっぴり切ない漫画だ。

 岡野さんは20歳で上京、就職。離婚して40歳で息子を連れて長崎に戻った。父が他界した14年前から、母の様子が変化する。最初の気づきはみそ汁。まずくなった。ガスの火がつけっ放しのことも。失敗が増え、料理ができなくなっていった。

 母を一人にできないため、三食は家で一緒に食べた。すると母は、働いていないのに金があるのはおかしい、自分から盗んだとなじった。隣家の鉢植えを自分のものと思い込み、自宅に並べたことも。詐欺商法にも引っかかった。だんだん支離滅裂になってきた。

 子どものころ、シュミーズ姿で鏡に向かい化粧をしていた母の背中をよく覚えている。あんなにきれい好きでちゃんとしていた母が、何もしなくなり、どんどん汚れていく。あるとき、たんすの一番下の引き出しを開けたら、汚れたパンツがいっぱい詰まっていた。


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