激励かと思ったら「辞めてください」 野村克也が語る楽天監督時代 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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激励かと思ったら「辞めてください」 野村克也が語る楽天監督時代

優勝の瞬間、マウンドで雄叫びを上げる田中将大投手。全球150キロ超の「8球」は見事だった (c)朝日新聞社 

優勝の瞬間、マウンドで雄叫びを上げる田中将大投手。全球150キロ超の「8球」は見事だった (c)朝日新聞社 

 あと自分が若いころに出会った監督の影響もある。星野監督は島岡(吉郎)さん(注・明治大学の熱血監督として有名)の影響じゃないかな。私なんかも(南海時代の)鶴岡(一人)さんの影響を受けている。鶴岡さんはよくベンチで、出身の広島弁で「いたしいのう!(どうしようもない)」と選手を怒っていたんだけど、京都出身の私もつい口に出るときがある。鶴岡野球が大嫌いなくせに、自分でもビックリや(笑)。

 戦力で言えば、2人の外国人(ジョーンズとマギー)の加入がやはり大きい。野球はエースと4番が中心で、中心なき組織は機能しないとずっと言ってきたんだが、今年の楽天ははまったんじゃないか。そういう補強ができたのは、星野監督とフロントのコミュニケーションが取れてたからだろう。

 私のときは三木谷(浩史)オーナーも島田(亨)社長(当時)もめったに球場に姿を見せてくれなかったもん。また私も無愛想な人間だし。09年のCS直前に監督室に米田(純)球団代表(当時)と島田社長が来たとき、激励かと思ったら、「(監督契約最終年なので)監督を辞めてください」と言われたわ(笑)。

「万が一、日本一になってもクビか」
「勝っても負けてもご退任いただきます」

 そんなん言われて、CSに力入るか?(笑)

 私は「黙々と良い仕事さえしていれば、誰かが見ていて評価してくれる」という信条でやってきた。実際、ヤクルトの相馬(和夫)社長(当時)が私の解説の仕事を見ていて、ヤクルトの監督に誘ってくれた。

 いまの時代はそうはいかんのやろなあ。選手には気合を入れて、フロントとは上手にコミュニケーションを取る星野監督みたいなのが、これからの監督像になっていくのかもしれんな。でも短期決戦のCS、日本シリーズはレギュラーシーズンとは全く野球が違う。今から星野采配がどう出るか、楽しみや。

週刊朝日 2013年10月18日号


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