
「朝日新聞出版の本」に関する記事一覧






カレー粉・スパイスではじめる 旨い! 家カレー
ホフディラン・小宮山雄飛。ミュージシャンの彼が、なぜ「カレー本」なのか。簡単。カレーが大好きだから。 もともと食べること、料理が大好き。料理にとどまらず、コラム執筆、Tシャツデザイン、ウェブプロデュース、興味を持ったものを仕事につなげていく、ある意味“プロの趣味人”によるレシピ本。 ハードルをあげず、材料や器具、作り方などはシンプルに。誰でも気軽に、“旨い”カレーが作れる構成。本書のコラムで、“家カレー”と銘打ちながら、家庭でいわゆる「おうちカレー」を食べた経験がないという衝撃。外で食べて「なんだ、このおいしい食べ物は!」と感激した食べ物、それがカレーだったことに再び衝撃。 シンプルでありながら奥の深いスパイスの海へ、自宅から漕ぎ出すための海図的一冊。




沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか
「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」「左翼勢力に乗っ取られている」。自民党周辺から、琉球新報、沖縄タイムスの2紙を目の敵にするような発言が昨年以降、相次いでいる。沖縄の新聞は特殊なのか。著者は2紙で働く現場の記者に会い、真意を探る。 出身も年齢も基地問題への距離も異なる。基地問題を安全保障でなく、人権問題と捉えている点だけが共通する。オスプレイの爆音に耐え、米国軍人の犯罪が見逃される日常。なぜ、沖縄だけが不条理に苦しむのか。 記者の視点を通している時点で完全な客観性は存在しない。それは基地賛成派の意見も同じだ。2紙の記者たちも偏向と指摘されることを否定はしない。ネットで拡散する情報を疑い、自分の頭で考えてほしい。彼らの「偏向」は思考停止になっている人々への怒りである。


特集special feature






7月号ミュージシャン 小宮山雄飛(ホフディラン) Komiyama Yuhiカレーの履歴書
本業はミュージシャンながら、年間200軒のカレー屋巡りと、家でも200食近くカレーを作る僕ですが、カレーとの出会いはちょっと変わっています。というのも僕の家にはいわゆる「おうちカレー」がなかったのです。うちの母は家族の健康を考えて、食卓においてできるだけ自然の素材にこだわり、いわゆる「できあい」のものを使わないというポリシーを持っていました。なので、うちではレトルトや缶詰のカレーが食卓に上がることはなく、カレールゥすら使わない主義でした。といって、インド料理の知識があるわけでもない母が、ルゥを使わずに一からスパイスを調合してカレーを作るなんてのは不可能。その結果、母はカレーに関してとてもシンプルな結論に達しました。