歴史修正主義とサブカルチャー 慰安婦、南京事件、東京裁判などの歴史を否定する言説が後を絶たない。〈歴史修正主義に対する批判は非常に多いにもかかわらず、それでも勢力は縮小するどころか拡大しているように見える。なぜなのか〉──。それは私もぜひ知りたい。倉橋耕平『歴史修正主義とサブカルチャー』はこの面倒な問いにメディア論の立場からアプローチした刺激的な一冊だ。 今週の名言奇言 6/14 週刊朝日
公文書問題 森友学園への国有地払い下げをめぐる文書改ざん。自衛隊のPKO派遣をめぐる日報の隠蔽。加計学園問題にからんで文科省や愛媛県から出てきた文書を無視する政府。昨年来の政治スキャンダルにはなべて公文書がからんでいる。 今週の名言奇言 6/6 週刊朝日
カクレキリシタン 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」がユネスコ世界文化遺産に登録の見込みとなった。潜伏キリシタンって何? 隠れキリシタンとはちがうの? と思った人もいるのでは。宮崎賢太郎『カクレキリシタン』はそんな疑問に答えてくれる本である。 今週の名言奇言 5/30 週刊朝日
市民政治の育てかた 米山隆一前知事の辞職にともない、24日に告示、6月10日に投開票となった新潟県知事選。かつて保守王国だった新潟は、市民と野党の協力で、2016年7月の参院選では現自由党の森ゆうこ氏を、同年10月の前回知事選では米山氏を当選させた実績を持つ。 今週の名言奇言 5/23 週刊朝日
部長、その恋愛はセクハラです! セクハラ疑惑で辞職した財務省の福田前事務次官。セクハラ問題などにより、今年はノーベル文学賞の発表を見送るとしたスウェーデン・アカデミー。「セクハラ罪という罪はない」と麻生財務大臣はふんぞり返るが、そんな戯れ言が通る時代じゃないのよね。 今週の名言奇言 5/16 週刊朝日
出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと 出会い系サイトって援助交際のための場じゃないんですか。花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(すごいタイトル!)はそんなイメージを変える本である。 今週の名言奇言 5/9 週刊朝日
これからの日本、これからの教育 加計学園の獣医学部新設問題で揺れる安倍政権。この件で昨年5月、「総理のご意向」と書かれた文書をめぐって「あったものを、なかったことにはできない」と発言、一躍注目を集めたのが前文科事務次官の前川喜平氏だった。 今週の名言奇言 4/25 週刊朝日
高校生ワーキングプア 「ワーキングプア」という言葉が広まったのは、2006年のNHKスペシャルがキッカケだった。『高校生ワーキングプア』は同じNHKスペシャル取材班の本。17年2月に放送された「見えない“貧困”」の書籍版である。 今週の名言奇言 4/18 週刊朝日
地図から消される街 3・11から7年。報道の量は年々減る一方だけど、現状は政府がいうほど楽観できるものなのか。青木美希『地図から消される街』の副題は「3・11後の『言ってはいけない真実』」。事故後の原発を継続的に取材してきた記者による戦慄の現地レポートだ。 今週の名言奇言 3/28 週刊朝日
不寛容社会 芸能人スキャンダルに異様に厳しい昨今の日本社会。谷本真由美『不寛容社会』はイギリス在住、日本、イギリス、アメリカ、イタリアで働いた経験を持つ著者による一種の「日本人論」である。 今週の名言奇言 3/22 週刊朝日
記者襲撃 安倍晋三首相の朝日新聞嫌いは昨日今日の話ではない。2月にも「哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした」と自らフェイスブックに書きこんだことを認めた。「またかよ。子どもっぽいなあ」と思ったが、この本を読みながら、その程度の話ではすまないんだと気がついた。 今週の名言奇言 3/7 週刊朝日